第27回 アイデアは考えるな。

面白法人カヤック代表の柳澤氏の著書。人材業界に属する者はみな、このカヤックの斬新な採用手法に注目しています。就活は無駄が多いという考えで、「節就宣言」という採用方針を打ち出しています。

具体的には、受験する前に、他社の志望動機をカヤックに提出し、それで合否の可能性を判定をしたり、顔写真を先に送り、「カヤック顔」かどうかの判定をしたり、Facebookでエントリーし、その交友関係や普段の行動から合否を判定するものです。それらで、「合格の可能性が高い」「合否は半々」と出た方のみ選考に進むという流れです。

他にも、「旅する会社説明会」といって、バスで全国各地に出向き、バスの中で会社説明会を開催しています。学生はわざわざ高い交通費を払って会社説明会に行かなくて済みます。この本は、こんなユニークなアイデアを生み出すための指南書です。

凄いアイデアを考えるには、凄くないアイデアをたくさん出すことが必要と柳澤氏は訴えます。「ピカソは生涯2万点以上の絵を描いた」と言われています。「凄いアイデア」を出している人は、その何倍も「凄くないアイデア」を出しています。 ぜひ参考にしてみてください。