第47回 “外見がイマイチ”なのにモテる人は、十中八九マメな人。

今年は、私たちが主催する就活イベント(合説や就活勉強会)の無断欠席がほとんどありません。昨年は予約者の半分が無断欠席というイベントもあり、私たちも大変悩まされました。しかし、この結果をもって「今年の学生は真面目だ、優秀だ」というのは、少し短絡的なような気がします。他に原因は無いのか改めて考えてみると実はとても原始的な方法が功を奏しているのかもしれないと気付きました。

それは、前日の電話確認です。私たちは今期からイベントの予約者に対し、イベント前日に予約者に電話で出欠の確認をすることにしました。電話で話すことは、「明日大丈夫ですか?」「場所は大丈夫ですか?」「気になることはないですか?」「13時から予約開始なので」「お会いできることを楽しみにしています」「気をつけて来てくださいね」など基本的なことばかりですが、この一手間が学生は嬉しいそうなんです。イベント終了後のアンケートでも、この前日電話が嬉しいという意見が毎回あります。

Web上でのやりとりが主流な今だからこそ、こういった原始的な方法が逆に学生は新鮮に感じるのかもしれません。日々大量に送られてくるメールに目を通しきれず、せっかくの案内も埋没してしまう可能性があります。無断欠席にお悩みの企業様はぜひ前日の電話確認を試してみてください。

「なんで学生のためにそこまでしないといけないんだ。そんなことをしてまで来てもらわんでいい。そんなことをしなくても来てくれた学生の中から選びたい」という企業様のお気持ちもよく分かります。しかし、これらは無断欠席を減らすためだけでなく“前日の電話が無くても来てくれる学生”に対しても、「この会社はわざわざ電話をくれる丁寧な会社だ」という印象を持ってもらえて、志望度が高まる可能性があります。

内定を出した学生が、他の企業からも内定をもらっていて決断を悩んでいた場合、そういう一手間が原因で選んでいただけることもあります。“外見はイマイチ”なのにモテる人がいます。その人は十中八九マメな人です。

新卒採用においても、手間と時間をかけた誠意と採用成功は比例しています。手間と時間をかけることは、決して学生に媚びることではなく自社が欲しい人材を採用するための自然な行動です。採用した人材が大活躍してくれれば、この一手間は安いもんです。