第50回 ホワイト企業

近年はブラック企業ばかりが話題ですが、その逆のホワイト企業とはどんな会社かを数社の事例を用いて説明しています。

当書では、とくにキャリア初期(若年層)において働きやすい会社であり、働きがいのある会社であることを「ホワイト企業」と定義しています。

ただ単に働きやすいだけで働きがいがない企業を「人材滞留企業」とし、逆に働きやすくはないが働きがいがある企業を「人材輩出企業」とし、働きやすさも働きがいも両方無いのが、人材使い捨ての「ブラック企業」としています。

キャリア初期での成長経験が、健全な自己肯定観を生み、生涯のキャリアを良質なものにするそうです。働きやすさと働きがいの両方を兼ね備えているホワイト企業の代表として、スターバックスコーヒージャパンやサイバーエージェント、ベネッセ、星野リゾートなどをあげ、なぜ若手がモチベーション高くイキイキと働いているのか、各社の人事制度や取り組みを事例にあげ、説明しています。

しかし、どれも特別なことではなく、「褒める」「認める」「適切な目標設定」「適度な競争」などスグにでも実践できることばかりです。せっかく採用力を強化しても、採用した人材が辞めてしまっては意味がありません。採用した人材の定着、戦力化について、とても参考になる一冊です。