第68回 明るく元気な人が欲しいなら、明るく元気な社員を育てるべき

2017卒向け新卒サイト「はりまっち2017」が12月1日にオープンしました。今年は会員登録も順調に推移しており、2月29日のエントリー開始日が待ち遠しく感じています。

サイトオープンに向け、先月は取材ラッシュでした。インタビューを通じて感じたことがありましたので共有させていただきます。ある会社の入社1年目の女性社員を取材させていただいたときです。彼女は、1,000社受けたら1,000社から内定をもらえそうな、明るくて、元気で、素直で、屈託の無い笑顔がかわいい素敵な方でした。その会社は、決して大企業でもなく、人気業界でもありません。彼女に、「なぜ今の会社を選んだのか」聞いてみました。

答えは「明るくて元気な社員の方がたくさんいて、いつ会社に行っても素敵な笑顔で迎えてくれたからです」と。なるほど!採用活動で求める人物像のトップ3は、「明るい」「元気」「素直」です。これら3つを兼ね備えた人材は、どこの会社も欲しい訳です。

しかし、毎年数千の学生と接していて感じることは、この3つを持った学生は非常に少なく、いたとしてもスグに内定が決まってしまうということです。この要件に当てはまる人材を採用するためには、先ほどの1年目の社員の方が言ったように、自社の社員が明るくて元気で素直でないといけません。明るくて元気な人は暗くて元気のない会社に行きたい訳がありません。

場合によっては、今の会社は暗くて元気の無い社員が多いから、明るい新卒に来てもらって会社の空気を変えてくれることを期待する採用もあります。しかし、新卒に今まで形成された風土を変えることはほぼ不可能ですし、そもそも「そんな会社を変えてやる!」という学生もほとんどいません。

また、「素直な人が欲しい」というケースでも、「うちの社長はワンマンなので、自分の意見を挟まず、黙って言うことを聞いてくれる子が必要」と考え募集しても、素直な子は採用できません。逆に「うちの社長は1年目の若手社員の意見も良いと思えばスグに取り入れるくらい素直さがある。社長を筆頭に社員はみな素直さの大切さを知っている。だから素直な人に来て欲しい」という理由なら、素直な子が集まってくるでしょう。

新卒でも中途でも、これから採用する人材だけに期待をするのではなく、まずは自社を変革することが、良い人材を採用するための近道です。また良い事例があればご紹介させていただきます。