第73回 進め!!東大ブラック企業探偵団

先日、たつの市在住で関西大学4年生の学生と面談をしました。とても頭が良く爽やかで謙虚さも兼ね備えた好青年でした。彼は地元就職ではなくメガバンクやその他ビックネームの企業を志望していました。こんな学生にこそ、地元で就職してほしいなと思い、ちょっと意地悪なことを言いました。

「メガバンクってノルマも出世競争も激しいし、減点主義やで」「商社や広告代理店も激務で、毎日終電って聞くし、結構ブラックやで」と。心の中で「どうだ!」とニヤついていたのですが、その後スグに論破されてしまいました。「激務なのは理解しています。けどブラックでは無いと思います。それは、それ相応の給料と社会的地位がついてくるからです。給料は低い、社会的地位も無いのに激務なのがブラックです」と。「……」。しばらく返す言葉がありませんでしたが、悔しいので、「地元の中小企業には、休日も多く残業も少なく、世界規模の仕事をしていて、それなりの給与が出るところもいっぱいあるよ」と精一杯自分の意見を伝えると「そういう企業なら興味があります」と、なんとか納得してもらえました。

この本でも、激務でも、儲かっていて給与が高い企業は「ホワイト企業」と認定しています。それぞれの業界で、将来性のある企業はどこなのか、安い人件費で働かされている企業はどこかなど、具体的な社名も出ていて、面白く読める一冊です。