第135回 カメラオフの相手と対話を重ね、説明会をアップデートする。

「私みたいなコミュ障にとっては、オンライン授業ってやりやすいわー」と弊社の広報担当者が言っていました。
昨年から多くの大学で大人数の授業はオンラインに移行され、私たちが呼ばれる授業もほとんどがオンラインでの開催となりました。

大学のオンライン授業の多くは、Zoomのウェビナーや録画配信がメインです。
Zoomのウェビナーでは学生は全員カメラオフで参加するため、300名程が参加していますが一人も顔が見えないのですが、その環境がやりやすいそうなんです。

聞いてみると「対面だったら300名の視線を集めて話さないといけないけど、ウェビナーだったら誰一人として目を合わせる必要もないし、つまらなさそうにしている学生や寝ている学生も目に入ってこない。パソコンに向かって話すだけでいいので、とってもやりやすい」と言うのです。

授業後のアンケートでも毎回95%以上の学生が満足と回答し、感謝や高評価のコメントも大量に届くそうです。その代わり対面の2倍以上の時間をかけて準備をしているそうです。
対面だと、学生の表情を見ながらスピードをコントロールしたり、難しい表情をしている学生が多いときは丁寧に説明したりできますが、ウェビナーや収録ではそれはできません。

そのため徹底的に学生の立場になり切って、どんな順番で?どんな言葉で?身振り手振りは?抑揚は?テンポは?など、従来の授業の全てを見直し、何度もリハーサルと修正を繰り返しながら作り変えたそうです。
オンライン授業に切り替わったからこそ、これまでの授業を見直すきっかけとなり、それが結果的に対面のブラッシュアップにも繋がったそうです。

コロナ禍による採用のオンライン化で、会社説明会のプレゼン内容の見直しを余儀なくされたと思います。
カメラオフで相手の反応が分からない中、それでも伝えようと試行錯誤したプレゼンは、対面の説明会に転用しても当然高評価を得られます。

コロナを契機と捉え、カメラオフの相手と対話を重ね、従来のプレゼンを見直していきましょう。